こんにちは!
うんまほふうふ(@unmahofufu)うんちゃんです。
鹿児島県阿久根市での1週間滞在プログラムに参加してきたので日記にしてみました。
旅の途中で訪れた阿久根
軽バン(エブリィ)で、日本一周をしている現在。旅の途中で、鹿児島県阿久根市の職業体験型ワーケーションプログラムに参加した。
日本一周は、まだ1/4の県しか周れてないが、旅する中で色んな街を見てきて、観光雑誌に載っているような観光地、いわゆる定番スポットではない場所でも、すごい面白い街やお店がたくさんあることに驚いた。これは、旅をしていなければ気づかなかったことだと思うと、本当に旅を始めてよかったと思っている。
旅の目的は?と聞かれると、「景色を見るため」とか「移住先を探すため」とか、色々と考え方が変わったりしているが、自分たちが一番大切にしている「人と会うため・話すため」は、最初の頃から変わっていない。
たくさんの人に会って、話を聞いて、色々と考え方も変わったりしているが、それでも不思議なことに会う人やその時体験したことによって、なんとなくだが進みたい方向に向かって行っている気がする。
そしてそれは、今回訪れた阿久根でも強く感じることができた。
1日目:オリエンテーション、街歩き
集合場所は、阿久根駅。ついて早々驚いた。小さな駅の中に、ホテルのロビーのような待合室、たくさんの本が置いてある図書コーナー、誰でも利用可能なカフェスペース。本数の少ないローカル路線だが、わざわざ早めに来て駅で待っていたくなるような、そんな居心地のいい空間だった。
まちの灯台阿久根(観光案内所)で手続き等を済ませてから、少し駅周辺のお店を紹介していただき、お昼は港町珈琲焙煎所へ。頂いたのは、地魚のフィッシュサンドとスープ。スープは、本来捨てられる頭や骨で出汁をとったもので、これがまた非常に美味しい。そして、魚は近くの武宮鮮魚店で仕入れたもの。
武宮鮮魚店は、港町の阿久根でも、時代の流れから唯一残った鮮魚店。「その場所を残したい、天然魚の種類の多さも知ってほしい」という思いから、ここ港町珈琲焙煎所でも地魚を使ったメニューを提供している。
鹿児島に来てから、環境問題や生産者の後継者不足など、食について考えさせられることが多く、今後自分たちにできることを何か取り組んでいきたいと思っている私たちにとって、ここでの話は非常に勉強になった。
港町珈琲焙煎所について
お店の概要 | ランチ&カフェ、コーヒー豆・雑貨販売 テイクアウトOK |
住所 | 鹿児島県阿久根市琴平町148 |
公式SNS | Instagramへ |
駐車場 | なし |
営業時間 | 9:00〜16:30(15:30~TAKE OUT) ※ランチ予約は前日までInstagram DMにて |
定休日 | 月・火曜日(祝日は営業) |
そのあとも何ヶ所か立ち寄って、本日の宿、塩屋ホステルへ。元々は、塩屋の倉庫だった場所をリノベーションして現在のホステルに。ホステルの横にあるハモニカンというカフェで、チェックインをしながら店主の話を聞く。なんと若い頃に、国内外色んなところを旅して周ったとのこと。
なんとなく「倉庫をリノベーションして、ゲストハウスとかカフェを開いたら面白そうだな」と思っていたので、これまたそんな場所に巡り会えたのが嬉しかったと同時に、すごい引き寄せられているなと感じた。
塩屋ホステルについて
お店の概要 | 個室部屋ありのゲストハウス 塩屋ホステルを運営するご夫婦が軽食カフェをお隣で営業中(ハモニカン) |
住所 | 〒899-1621 鹿児島県阿久根市本町118 |
施設詳細 | Booking.comへ |
駐車場 | 要相談 |
2日目:大石酒造
ハモニカンで、旅の話を聞きながら朝食を頂く。朝から気持ちが高ぶる。まだまだ聞き足りなかったが、時間なので最初のワーケーション場所、「大石酒造」へ。
「大石酒造」は、120年以上の歴史を誇る酒蔵。今の季節、焼酎の製造はしていないようで、まずは焼酎のいい香りが漂う蔵内を製造工程や機材などの説明を聞きながら、案内頂く。その後、ラベル貼りの手伝い(ほとんどの銘柄が手作業での貼り付け)を。
今までは気にもしなかったが、ひとつひとつ丁寧に手作業で行っているのを目の当たりにして、今後は、生産者の想いを少しでも感じながら、美味しく頂きたいと思った。
最後に、代表銘柄から新しい銘柄まで試飲させて頂きながら、社長の娘さんご夫婦の話を伺う。なんとデンマークから、Uターンで戻ってきたという。色々興味がありすぎて、ついつい話すぎてしまい、いつの間にか時間が過ぎていた。
今までの伝統製法などを守りつつも、新しいことにチャレンジする姿勢は、すごく刺激になった。なんとなく、何をするにしても守りに入ったら負けだなと感じた。
大石酒造株式会社について
お店の概要 | 酒類製造・販売 醸造所での製品購入可 |
住所 | 鹿児島県阿久根市波留1676 |
電話番号 | 0996-72-0385 |
公式サイト | 大石酒造株式会社 (オンラインショップはこちら) |
営業時間 | 9:00〜12:00、13:00〜16:30 |
定休日 | 土・日曜日 |
3日目:ビーチクリーン、移住者交流会、焚き火を囲む会
この日の朝も、ハモニカンで旅の話を聞きながら朝食を頂く。やっぱり旅の話ってワクワクする。
今日は、ビーチクリーンの日なので海岸へ。協力隊の方や他の参加者の方と会話をしながら、約1時間ほどゴミ拾いをした。ひとりひとりが出来ることは少ないかもしれないが、このような取り組みを通じて、少しでも環境問題を意識する人が増えたらいいなと思った。
午後からは、移住者交流会。阿久根に移住したきっかけや決め手など、色々な話を伺えた。
話を聞いていちばん感じたのは、「本当に居心地がいい街なんだな」ということ。自然の豊かさやこの街で暮らしてる心穏やかな人たちの空気感が、そう感じさせているだな~と心から伝わった。
そしてまた、ここでも旅好きな方の話をたくさん聞けた。交流会場所である「ともまち珈琲」の店主さんも海外をたくさん経験した方だった。オーストラリア・ニュージーランドに住んでて、実家が一時期インドにあって…って、もう面白すぎる。
ともまち珈琲について
お店の概要 | ランチ&カフェ テイクアウトOK |
住所 | 鹿児島県阿久根市脇本13955ー4 |
公式SNS | Instagramへ |
駐車場 | あり(無料) |
営業時間 | 11:00〜17:00 |
定休日 | 月・火曜日 |
夜は、焚き火を囲む会に招待いただき、お酒を飲みながら、街おこしへの想いや今後の新たな取り組みなど、色々な話を伺えた。
今ある資源を活用して、新しい魅力を生み出す発想力もすごいと思ったのと、それを形にする実行力が本当にすごいと感じた。普段活用されずに廃棄されるものでも、本当に使えることがないか?疑うこと、色々な可能性を追求していく中で、新しい魅力が生まれるのだといい学びになった。
そして、この日からお世話になる、「より処“きてん”」もとても素敵な宿で、いつまでも滞在したくなるような場所だった。
より処 “きてん” について
お店の概要 | 一棟貸しの宿(1組限定)、ワークショップ等レンタルも可 庭にはBBQスペースやピザ窯あり |
住所 | 〒899-1621 鹿児島県阿久根市大川8201 |
アクセス | 阿久根駅より車15分 薩摩大川駅より徒歩5分 |
施設詳細 | 公式サイトへ |
駐車場 | あり |
4日目:街観光
この日は、1日フリー。午前中に少し作業を行い、午後からはオススメしてもらったスポットへ。まずはお腹が空いていたので、ドライブイン潮騒へ。
この店は、日本ではもう唯一かもしれない水中銃漁師が営む店。店主が自ら海に潜り、水中でしとめた魚を水中で捌くという脅威の方法で、究極の鮮度を保った刺身が食べられる。これは、阿久根に行ったらぜひ食べてみてほしい。本当に食感が凄かった。
ドライブイン潮騒について
お店の概要 | 定食屋さん |
住所 | 鹿児島県阿久根市脇本10367 |
電話番号 | 099-675-0193 |
公式サイト | ドライブイン潮騒へ |
駐車場 | あり(無料) |
営業時間 | 11:00〜20:00 |
定休日 | 不定休 |
そのあとは、脇本海岸で遠浅の絶景ビーチを眺めながら少しのんびりしてから、みんながオススメしていた園田精肉店で唐揚げとホルモンを購入(要予約)。さっそく唐揚げをつまみながら、宿に帰宅。
晩御飯は、購入したホルモンでもつ鍋を作った。唐揚げもホルモンも両方とも美味しかった。
園田精肉店について
住所 | 鹿児島県阿久根市脇本7873 |
電話番号 | 0996-75-1044 |
駐車場 | あり(無料) |
営業時間 | 8:00〜19:00 |
定休日 | 不定休 |
メモ | 電話で注文してから行くとスムーズでおすすめ(売り切れの場合もあるため) 例)唐揚げ500円分、モツのタレ付き1,000円分など |
5日目:落合ぶどう園、きみよし温泉、参加者交流会
5日目は、落合ぶどう園にレモンの収穫のお手伝いへ。夜に参加者交流会があるので、車ではなく肥薩オレンジ鉄道で移動した。あいにくの雨で、真っ青な海をとはいかなかったが、海を眺めながらの電車移動は新鮮で、なんだか鉄道旅もロマンがあっていいなと感じた(いつか鉄道だけの旅もしてみたくなった)。
この日の午前中は雨だったので、農園のことや食生活のことなど色々な話を伺った。ぶどうの無農薬栽培にチャレンジしたこと、ぶどう以外にも色々な果物や野菜を無農薬で栽培していること…。
「食べることは、生きること」。食は、生きるために欠かせないことだからこそ、しっかり目を向けて真剣に向き合う、そんな想いに心惹かれた。これからは、もっともっと食と向き合っていきたいと思った。
落合ぶどう園での手伝いが終わったあと、少し時間があったので「きみよし温泉」へ。旅先でもよく行くのだが、銭湯は地元の人と話せるから、好きだ。この日も、地元の人と長話し過ぎて、危うく時間を過ぎるとこだった。
落合ぶどう園について
概要 | 無農薬ぶどうの生産・販売 |
住所 | 鹿児島県阿久根市脇本6965-1 |
電話番号 | 090-7927-6190 |
公式サイト | 落合ぶどう園へ |
メモ | ・来園は予約制です ・ぶどう生産の他にもSUP、リバートレッキング、サーフィン体験も実施! |
夜は、ジャンクサーフコーヒーで参加者交流会。移住者の方が作ってくれた美味しいご飯を食べながら、色んな人の考えを聞くことができた。
ジャンクサーフコーヒーについて
概要 | カフェ営業:モーニング、ランチ、スイーツ |
住所 | 鹿児島県阿久根市新町58 |
電話番号 | 0996-79-3233 |
公式SNS | Instagramへ |
営業時間 | 月水木金:10:00〜17:00 土日:8:30〜18:00 |
定休日 | 火曜日 |
6日目|7日目:Bプロジェクト
6-7日目は、B(ボンタン)プロジェクトのお手伝い。阿久根に来て初めて知ったのだが、子供の頃によく食べていたボンタンアメのボンタンは、なんとここ阿久根で作られていた。
私たちと同じように、ボンタンのことを知らない人が多いようで、後継者不足も深刻化しているなか、もっとボンタンを広めようと始まったのがBプロジェクト。スッキリとして飲みやすい「ボンタンサイダー」を作ったり、全国の銭湯にボンタンを送り「ボンタン湯」を開催したり。
今回は、ボンタンを全国の銭湯に発送するお手伝い。ボンタンは、大きいので結構な重労働。でも全国のボンタン湯に来た人たちの顔を想像すると、なんだか頑張れた。
実は、昨日行った「きみよし温泉」でもボンタンが浮いていた。柚子湯とかは入ったことがあるが、こんな大きなボンタンが浮いているお風呂は入ったことがない。ボンタン湯は、いい香りでとても癒された。そしてなんだか楽しかった。
ボンタン発送作業がスムーズに終わったので、泰平食品の工場でも少しお手伝いをした。ボンタンを洗って、キレイに拭いて。やはり大きくて重いので、結構大変だった。あとは、皮剥きも数個やらせてもらった。これが結構難しかった…。
ボンタンは捨てる部分がほとんどなく、表皮はオイルを抽出してボンタンアメの原料に、中皮は加工してボンタン漬けに、実の部分は青果店へ。ここでも、無駄なく全てを活用する取り組みが行われていた。
泰平食品について
お店の概要 | 生産:青果ぼんたん、サワーポメロ、甘夏みかん 加工:ぼんたん漬 |
住所 | 鹿児島県阿久根市大川8370 |
電話番号 | 0996-74-0556 |
公式サイト | 泰平食品(オンライン販売) |
振り返り
阿久根で街おこしをしている面白い人達がいる、と聞いてこのプログラムに参加した。正直、このワーケーションを知るまでは、阿久根という街を知らなかった。
まずは、ここに来て本当に良かったと思う。自然もあって、人も面白くて、居心地が良い所だった。この街で過ごすのを想像するだけで幸せな気分になる、そんな場所。こんな素敵な場所があると知ることができて本当に良かった。
そして、今後について考えるいいキッカケにもなった。阿久根で出会えた「人・モノ・コト」、ここで体験したこと。いつかは、どこかに移住したいという気持ちは変わらない。が、今すぐじゃなくていい。全ての体験は、少しずつ繋がっていくと思う。
正直、ここに来るまでは少し焦っていた。「早く定住して、なにかやらなきゃ」と。でも、阿久根に来て変わった。色んな方の体験談を聞けたこと、「また戻っておいで」と言っていただけたこと。そんな面白くて、心穏やかな方がたくさんいる場所、「また戻ってきたくなる」場所があるから、まだまだ旅は続けていいんだと。
阿久根に来て、色んなものを見て聞いて、日本って本当に素敵な場所だなと思った。
だから、日本の良さをもっと知るために、もっと違う旅に出たくなった。
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