こんにちは!夫婦で車中泊をしながら日本一周の旅を楽しんでいる
うんまほふうふ(@unmahofufu)です。
今回訪れたのは、美しい赤い町並みで話題の『岡山県・吹屋』。かつては銅の採掘が盛んな場所だったのですが、銅生産をする中で偶然生まれた赤い染料「ベンガラ」により大繁栄を遂げた奇跡の小さな町でもあるのです!
実は、誰もが知るあの日本国旗の日の丸の赤色は “ベンガラ色” そのもので、世界中に知れ渡るジャパンレッドと呼ばれる産業遺産を作った町と言っても過言ではないくらい!
プランの概要とスケジュール目安は最後にまとめています。そちらも参考にどうぞ♡
本サイトは、アフィリエイト広告を利用しています。
ジャパンレッドで栄えた小さな鉱山の町『吹屋』
2020年に、吹屋は日本遺産「ジャパンレッド発祥の地 – 弁柄と銅の町・備中吹屋- 」に選出されました。その理由は、吹屋が生み出すジャパンレッド(弁柄)が日本各地の伝統工芸にもたらした価値にあります。
高品質のベンガラは、あの日光東照宮の建造物でも使用されています。
吹屋には、ベンガラ生産により巨万の富を得たベンガラ商人の家並みが江戸~明治期にかけての当時の姿で残っています。どのようにして町が繁栄していったのか、銅が採掘されていた鉱山跡やベンガラ製造の過程を復元した施設を見ていきましょう!
鉱山とそれにより発展した産業遺産を身近に体感できる吹屋は見応えたっぷりでした♪
吹屋ふるさと村へのアクセス
吹屋での主要スポットを巡るには徒歩がメインになりますが、一部施設までは少し距離があるのでおすすめは車で行くことです。
公共交通手段を使う場合
吹屋ふるさと村へは、電車+路線バスでアクセスが可能です。
JR岡山駅からは備中高梁駅まで電車(在来線50分・840円)で、そのあと備中高梁駅前のバスセンターから吹屋というバス停まで(1時間・800円)が最短ルートになります。
路線バスは本数が限られるので事前によくご確認ください!
【バス時刻表】高梁バスセンター→吹屋
10:55発 → 11:53着
13:55発 → 14:53着
18:00発 → 18:58着
【バス時刻表】吹屋→高梁バスセンター
6:50発 → 7:48着(平日のみ)
7:15発 → 8:13着(土日祝のみ)
9:05発 → 10:03着(平日のみ)
12:45発 → 13:43着
15:42発 → 16:40着
到着場所は吹屋ふるさと村内になるので、ついたらすぐに観光できますよ♪
後述する一部の施設「ベンガラ館(徒歩25分)」「笹畝坑道(徒歩25分)」「広兼邸(徒歩55分)」は、ふるさと村から少〜し離れています。
車で行く場合
吹屋ふるさと村 無料駐車場を目指してナビしましょう!
岡山市内・倉敷美観地区どちらからも車でおよそ1時間半弱の距離です。
銅の副産物から偶然生まれた”ベンガラ”
名前を聞いたことがないかもしれませんが、実は弁柄(ベンガラ)という染料そのものは日本人の暮らしに非常に身近なもの。
そんなベンガラは、銅採掘の際の副産物として産出する硫化鉄鉱を原料に作られています。吹屋では、硫化鉄鉱より取り出されるローハからベンガラを作れることが発見され、製造化に至りました!
用途がなく捨てるしかない大量副産物を活用できてラッキーだよね!
吹屋で大産業に発展するまでは、ベンガラは主にインドのベンガル地方(語源にもなっている)から輸入されていました。防虫&防腐効果から、家の耐久性を高めるためにたくさん使用されてきたものだったんです!
まずは吹屋のベンガラ商人の家を見てみよう
吹屋という町をつくっていったベンガラ商人たち。当時の生活の様子やベンガラ生産風景を見学できます!
『旧片山住宅』では吹屋が栄えた背景が分かる
片山家はベンガラ製造で発展した豪商で、200年以上もの間事業を営まれていました。製造を行っていた蔵や道具蔵が見学でき、国の重要文化財に指定されています。
豪商の暮らしぶりが見られる立派な造りの家です。いくつも広い部屋があり、まさに豪邸という感じでした。
旧片山住宅を含め、吹屋の歴史や発展の過程を知ることができる5つの有料施設(他:土館、ベンガラ館、笹畝坑道、広兼邸)は「吹屋ふるさと村周遊券」で巡るのがおすすめです。
すべて行くなら600円おトク!
大人1,000円、こども500円
旧片山住宅・郷土館【周遊券対象!】
入館料:500円(2館共通)
オープン:4〜11月 10:00〜17:00(毎日)
12〜3月 10:00〜16:00(土日祝のみ営業)
休館日:12/29〜1/3
『郷土館』には、なぜか大量の隠し部屋が?!
旧片山家住宅の目の前にある郷土館も外せません。片山家の分家にあたり、少し小さいですが、豪商ならではの工夫が家造りに見られるので面白いです。
長屋には、隠し部屋や隠し廊下がありました。家に入ってきた不審者を惑わす目的で作られたと言います。
ご主人の寝室は、部屋の奥の隠し扉の奥の部屋だったり、一直線に向かうにはすごく分かりにくい構造でした。
その頃の豪商と言えば、財産やお金目当てに命を狙われたそうです. . 。(怖)
美しい赤い町並みでスナップ巡りをしよう
ここからは、赤い町並みを歩いてみましょう!
レトロ可愛い『吹屋郵便局』
赤い町並みに溶け込む風情ある吹屋郵便局。ベンガラで塗られた外観にレトロなポストがとても可愛いです!
のれんもすごく素敵ですよね♡
ベンガラ染体験とお土産『麻田百貨店』
もう少し進むと、これまた可愛いお土産屋さんがあります。
ベンガラ染のハンカチやストールなど、淡くてとても可愛い色♡他にもお菓子などのお土産もたくさん揃っています!
『麻田百貨店』では、定期的にハンカチ染などのベンガラ染体験も行っているので、気になる方はチェックしてみてくださいね!
日本で最後の現存木造校舎『旧吹屋小学校』
旧吹屋小学校は、明治時代後期に建てられた木造校舎で、2012年に閉校するまでは実際に運用されていました!
木の温もりが感じられる古き良き日本の原風景を感じることができます。
廊下を歩くときにミシミシ言う床の音を聞くと、走り回る子どもたちの情景が浮かび. . 閉校になってしまったことをちょっぴり残念に感じました。涙
旧吹屋小学校は吹屋ふるさと村周遊券には含まれませんが、こうした場所はどの世代の人に知ってほしいと思いました!
旧吹屋小学校【周遊券の対象外..】
入館料:500円
オープン:10:00〜16:00(最終入場15:30)
休館日:12/29〜1/3
銅山の町の歴史とベンガラ製造の原点を学ぼう
当時の製造工場を復元した『ベンガラ館』
ベンガラ館は、ベンガラ製造工場だった場所です。吹屋でのローハベンガラの発見と製造方法の確立により、輸入品ではなく国産のベンガラが国内に出回るようになるのです。
吹屋がベンガラの町と言われるようになったのは、町の産業として地域一丸となって加工方法や大量生産について極めたからなのだとか!
吹屋を産業の町として認知してもらうために、当時から赤色で統一した家並みに揃えていたという記述もあると観光案内の方に教えていただきました。
今でこそ町の見た目を統一するって一般的な取り組みですが、何百年も前にと考えるとすごいですよね。
ベンガラ館【周遊券対象!】
入館料:300円
オープン:4〜11月 10:00〜17:00(毎日)
12〜3月 10:00〜16:00(土日祝のみ営業)
休館日:12/29〜1/3
第3位の産出量を誇った吉岡銅山の跡地『笹畝坑道』
元々は日本三大銅山として大きな銅の採掘場だった吉岡銅山の一部、笹畝坑道。
副産物として銅の何倍(何万倍レベルかも?)も採れる硫化鉄鉱をベンガラ生産に活かすことができたのはまさに大発見!
それがいつしかベンガラの一大産地として、地域全体の産業として大きな発展を遂げ、吹屋は巨万の富を築き上げたというのが大まかな歴史の流れ。
銅鉱山がなければベンガラ産地にならなかったってことだから本当にすごいよね!
笹畝坑道【周遊券対象!】
入館料:400円
オープン:4〜11月 10:00〜17:00(毎日)
12〜3月 10:00〜16:00(土日祝のみ営業)
休館日:12/29〜1/3
ローハの製造をしていた庄屋の持ち家『広兼邸』
坂の上にお城のような石垣に囲まれて建てられた広兼邸は、まさにお屋敷という感じの豪邸です。
庄屋とは、いわば町役人!町の代表者のような感じです。
印象的だったのは、門のところに見張り小屋があることです。しっかりセキュリティまで意識していたのが分かります。
さらに、向かいの山には、広兼邸からも見えるように広兼家の個人用の神社が建てられていて、相当なお金持ちだったんだなぁというのも実感。
広兼邸【周遊券対象!】
入館料:400円
オープン:4〜11月 10:00〜17:00(毎日)
12〜3月 10:00〜16:00(毎日)
休館日:12/29〜1/3
ちょっと足を伸ばして行けるおすすめスポット
備中松山城の雲海観察
早朝におすすめしたいスポットが備中松山城を望む『備中松山城展望台』。遠目ですが、すごく幻想的でした♡
昼と夜の気温差が大きい日には高確率で雲海が発生します!天空の城が見れるシーズンは、9月下旬~4月上旬なので、そのタイミングで訪れる際にはおすすめです♡
ちなみに双眼鏡や望遠レンズがないと、小さくしか見えません。笑
無料駐車場があり、展望台まではそこから徒歩1分ほどでした!
満奇洞の鍾乳洞見学
さまざまな形状の石や、つらら柱が見られる鍾乳洞。全長450m、最大幅約25mと大きいことから、岡山県の天然記念物に指定されています。
中はライトアップされていてキレイでした!水溜まりなど水があるところを歩く場面もあったので、汚れても良い服装でいきましょう。
ちなみにこの辺りにはいくつか有名な鍾乳洞があるので、吹屋に行くなら訪れてみるのがおすすめ!
雨の日でも楽しめるスポットです♪
日本の伝統産業を支えた吹屋の美しい町並みは一見の価値あり!
本プランはいかがでしたでしょうか。
今回は、岡山県・吹屋での実際の観光をもとに作成したモデルプランの紹介でした!
日本人に馴染みの深い、鮮やかな赤色が吹屋という小さな町で生産されたベンガラによるものだと知り、正直驚きました!
日本の大事な産業発展に大きく貢献し、支えてきた吹屋の人々の行動力や想いの強さを感じられる有意義な旅になると思います♡
コメント